第12号

楽楽理会の総会・懇親会のお知らせ

楽楽理会副会長 片山千佳子

 今年2014年は、5年ごとの楽楽理会総会と懇親会が開催される年にあたります。前回の2009年はちょうど楽理科の創設60周年にあたり、大勢の方々にご参集頂きました。それから5年のあいだに、上野公園の大噴水まわりがリニューアルされ、噴水池が約半分程度の大きさとなって、その手前にはイベント用の広々とした空間が確保されました。広場の両側には、「上野の森パークサイド・カフェ」や「スターバックスコーヒー店」もでき、5年前よりも明るい開放的な雰囲気になったような気がいたします。

 楽楽理会では、下記の通り10月に、総会および懇親会を開きます。どうぞ万障お繰り合わせのうえご参集くださいますよう、ご案内申し上げます。総会では、会長および副会長の交代を予定いたしております。なお、正式なお知らせは郵送にて「楽楽理会総会と懇親会のご案内」をお送りしましたので、合わせてご参照ください。

 なお本年は、5年ぶりに楽楽理会名簿を発行する年となっています。名簿は2015年3月の発行を予定しております。現在楽理科で作業を進めておりますので、ご連絡先に変更のある方は、「楽楽理会総会と懇親会のご案内」に同封されたアンケート葉書にご記入のうえお送り下さいますようお願いいたします。合わせまして、当日の総会・懇親会への出欠と名簿の要・不要もご記入のうえ、同じ返信用葉書にて9月1日(月)(必着)までに楽理科にご返送ください。

 懇親会参加費と名簿代金(および送料)の詳細につきましては、「楽楽理会総会・懇親会のご案内」をご覧下さい。2014年度4月の時点で学部・大学院在籍者の方々は、懇親会費が半額となります。懇親会の参加費と名簿代金は、できるかぎり同封の振替払込票でお振込みくださいますようお願いいたします。(郵便振替の入金確認には一週間ほどかかりますので、9月10日(月)までにお振込みください。銀行送金の場合は、三井住友銀行 日暮里支店 普通6475598 楽楽理会 宛にお振込みください。)なお、間際にご送金なさった場合には、振込み領収書を当日会場受付でご提示くださいますようお願い申し上げます。

 日時 2014年10月11日(土)
 場所 東京藝術大学音楽学部
〔総会〕  16時〜16時45分 5-109教室
〔懇親会〕 17時〜19時 キャッスル大食堂


楽理科からのご報告

福中 冬子(楽理科主任)

1.新学期を迎えて

 新年度に入り早くも3ヶ月が過ぎようとしていますが、今年は様々な変化の中でのスタートとなりました。まずは昨年度に始まった4号館の改修工事が4月に終わり、「第6ホール」が全面改装されました。4月26日から約1週間に亘って行われた「第6ホール竣工記念コンサート」にお越しくださった方もいらっしゃったと思いますが、内装や照明、音響設備も一新し、室内楽や室内オペラなどに適した、素晴らしいホールが出来上がりました。機会がありましたら是非足をお運びになり、木のぬくもりが感じられる音響を楽しんで頂けますと幸いです。

 この改修は4号館の遮音工事を主たる目的とするものでしたが、同時に、現在藝大全体で進行中のキャンパスグランドデザイン・プロジェクトという長期プロジェクトの一環でもあります。これは文化庁所轄の「上野〈文化の杜〉新構想」の一部として具体的な構想が進みつつある、藝大上野キャンパスの再位置づけとも呼ぶことのできるプロジェクトで、その中心にあるのが、現在の附属図書館を世界の芸術知の新たな発信地へと変容させることを目的とした、新図書館構想です。単なる本の貸し借りだけではなく、芸術に関するあらゆる資料を蓄積し、それを糧とした更なる創造・研究のイニシアティブを執るべく「リソース・センター」としての新図書館の実現は、大角欣矢図書館長を長とする「図書館運営委員会」にほか3人の教員を送り出している楽理科が、この先も積極的に関わっていくべき事業だと言えます。官側からは「2020年の東京オリンピックを見据えての事業」などという声も聞こえてきますが、新図書館構造を始めとする藝大の生まれ変わりが一過性のお祭り騒ぎの付随物として終わってしまうことのないよう、楽理科教員一同、その推移を注意深く見守っていきたいと考えています。

 一方、数年前から文科省が取り纏めてきた「国立大学改革プラン」がいよいよ現実となってきました。教員への年棒制の導入や、「イノベーションの創出」「人材のグローバル化」等を実現するための枠組みの構築を促す同プランに付随する大きな変化のひとつは、学長によるガバナンス機能の強化を目的とする部局長選考過程の改正です。これまで、たとえば図書館長や演奏芸術センター長は本学常勤教員の中から選考されてきましたが、候補者の対象が「外部専門家」にまで拡大され、選考過程には学長の意図がより強く反映され得ることになりました。これは、学長が意図する「改革」がより「円滑に」進む可能性を生み出すものです。と同時に、学長選考における我々の責任が、これまで以上に重くなることを意味するとも言えるでしょう。この先、変わりゆく藝大で楽理科がどのように自らを位置付けていくか、厳しく、そして暖かくお見守りくださいますよう、お願い申し上げます。

2.今年度の入学者数等について

 今年度に迎えた入学者数は別表の通りです。6月21日には大学院音楽研究科出願予定者向けの説明会が行われ、学内外から20名が参加し、指導を希望する教員との面談も行われました。一方、学部出願予定者向けの説明会は7月26日(土)に予定されており、音楽環境創造科の位置づけも定着してきたことに鑑み、去年に引き続き音環とは別々の説明会になります。

3.国際音楽学会2017年東京大会について

 昨月、2017年3月開催予定の国際音楽学会International Musicological Society東京大会の組織委員会が正式に発足しました。同学会は1927年にバーゼルで発足した国際学会で、5年に一度開催されてきた世界大会がこれまで欧米以外の国で行われたことはありませんでした。日本音楽学会の有志メンバーが進めてきた東京への誘致が実を結び、東京での開催が実現することになった2017年の大会は、藝大が会場となります。東洋音楽学会、ポピュラー音楽学会からの協力も仰ぎつつ、日本音楽学会会長の渡辺裕先生を組織委員長に、楽理科の教員も運営に大きく関わることになります。目下の最大の課題は資金集めです。皆様のご協力・ご理解なしには実現し得ない事業ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

4.最後に

 2年前本欄に書かせて頂いた〈藝大猫〉の追伸です。その後楽理科内の「猫ネットワーク」も広がり、また避妊・去勢手術が功を奏して新しいお産もなく、安定したコミュニティーが出来ています。中には相当人間に慣れ、室内飼いもほぼ問題ないだろうと思われる猫もいます。猫を飼うことを考慮中の方がいらっしゃいましたら、是非お声がけください!


楽理科の現状(在籍者数)

  • 学部入学定員  23名
  • 学生総数 149名
    (学部100名、修士課程18名、博士後期課程28名、研究生3名
  • 外国人留学生総数 6名
  学部             修士    
  学部1年 学部 2年 学部 3年 学部 4年 学部 5年 学部 6年 学部 7年 修士1年 修士 2年 修士 3年
総数 23 23 22 23 4 4 1 7 9 2
男子内数 4 4 3 6 3 1 0 4 3 0
女子内数 19 19 19 17 1 3 1 3 6 2
留学生内数 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
  博士           研究生
  博士1年 博士 2年 博士 3年 博士 4年 博士 5年 博士 6年 研究生
総数 6 5 7 4 4 2 3
男子内数 2 1 1 1 1 1 1
女子内数 4 4 6 3 3 1 2
留学生内数 1 1 1 0 0 0 3